パズルのピースを考える
つまり老後の生活をまかなうための「お金」は、ちょっと複雑なパズルと言ってもいいだろう。そしてそのパズルのピースの多くは自分で形を変えることができる。「働く期間」「受け取り方法」といった要因でどういう組み合わせがよいかを考えればいい。
ただ、自分で形を変えると言っても退職金や企業年金は会社が支給するものだから、自分ではどうしようもない、と考える人もいるだろう。実は、多くの企業では退職給付の原資を退職一時金で受け取るか、企業年金として受け取るかの比率を選べるようになっている。したがって、ここでも自分に合った受け取り方を選ぶことができるのだ。
公的年金は前述のように受け取り開始を60歳から75歳まで自由に選べるので、これも有力なパズルのピースとなる。要は60歳以降の自分のライフプランに合わせてパズルを組み立てていけばいい。単純に損得を考えるのではなく、自分のライフプランに合った方法を考えるということである。