1億円以上稼ぐ取締役1109人はもらい過ぎ!? 「年収1億円以上幹部」と従業員の年収格差ランキング#22

日本の経営者の報酬が低いと指摘されて久しい。それでも、実は日本の上場企業には「年収1億円以上」のビジネスパーソンが1109人もいる。成果に見合った報酬を受け取ることは当然といえよう。ただし、大事なのは納得感だ。業績や株価が振るわなければ株主は不満を持つだろうし、なにより従業員の士気が下がる。そこで、情報通信業界の1億円以上もらう役員と従業員の年収格差ランキングを作成。特集『1億円以上稼ぐ取締役1109人はもらい過ぎ!?「年収1億円以上幹部」と従業員の年収格差ランキング』(全24回)の#22では、情報通信業界の年収1億円以上の経営幹部と一般社員の年収格差の実態を調査、実名ランキングで91人を検証する。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

情報通信業界で年収1億円以上91人の実名
トップは従業員年収と911倍の格差!

 従業員のなんと、911倍もの年収を受け取っている経営幹部が情報通信業界にいる。

 同業界で年収1億円以上を受け取る幹部は91人とかなり多い。そして、他業界では従業員との年収格差が10倍程度の幹部が多数いるということも珍しくないが、情報通信業界では従業員の100倍以上を受け取る幹部が7人、50倍以上でも15人もいるのだ。

 ダイヤモンド編集部では、経営トップの会長、社長のみならず役員を対象に、年収1億円以上の高額な報酬を受け取っている人物を業界別に集計した。1社から複数人が記載される場合もある。その経営幹部である人物の年収と従業員の平均年収を比較し、何倍の開きがあるかでランキングを作成した。数字が大きくランキングの上位にいるほど、従業員の待遇との格差が大きいことになる。

 また、本特集では高収入を単純に批判する狙いはない。ランキングには、年収額と併せて、PBR(株価純資産倍率)、ROE(自己資本利益率)、時価総額も掲載しているので、それらに「見合う年収」を得ているかどうかの判断の参考にしてほしい。今回対象としたのは情報通信業界だ。

「年収1億円以上」の経営幹部で、従業員の年収と格差が大きいのは誰なのか?

 LINEヤフー、ソフトバンクグループ、ネクソン、Speee、オービック、ガンホー・オンライン・エンターテイメント、デジタルガレージ、メルカリ、ソフトクリエイトホールディングス、エイベックス、アルファシステムズ、カプコン、KADOKAWA、コナミグループ、コーエーテクモホールディングス、日本通信、シンプレクス・ホールディングス、ブロードリーフ、スクウェア・エニックス・ホールディングス、GMOインターネットグループ、ラクスル、KDDI、野村総合研究所、日本電信電話(NTT)といった企業の幹部たちの年収は幾らで、従業員の何倍をもらっているのだろうか。次ページで実名と共に一挙に見ていこう。