ローソンの竹増貞信社長は、三菱商事で出世街道をひた走った後、コンビニの経営者に転じた経歴を持つ。社長就任8年目を迎え、後任人事に注目が集まる。特集『セブンの死角 伊藤忠&三菱商事の逆襲』(全15回)の#12では、社長交代時期や次期社長候補、また、竹増氏が古巣の三菱商事に幹部として復帰する可能性などに迫る。(ダイヤモンド編集部 千本木啓文)
“最終コーナー”を回ったローソン社長
三菱出身の後継者候補の実名とは?
ローソンの竹増貞信社長は親会社の三菱商事の社員だった当時、“出世巧者”だった。畜産部、広報部を経た後、小林健社長(当時)の秘書として知遇を得て、頭角を現した。
副社長としてローソンに送り込まれ、46歳の若さで社長に就任。商社マンから、上場企業の経営者へと華麗なる転身を図った。
だが、経営者としての道は平たんではなかった。社長就任直後に、サークルKサンクスを統合したファミリーマートに店舗数で抜かれた。国内コンビニ業界2位から3位に転落する苦い経験をしたのだ。竹増氏はその後、規模より質を追求して収益を改善。物流改革やインターネット販売の成功に向けて旗を振っている。
とはいえ、就任8年目を迎え、社長交代がささやかれ始めているのも事実だ。
次ページでは、社長交代のタイミングや三菱商事出身の後継者候補の実名、さらには竹増氏の次のキャリアの見立てなどを明らかにする。