セブンの死角 伊藤忠&三菱商事の逆襲#9Photo:DAJ/gettyimages

コンビニ店舗の現場は不満で爆発寸前だ。コロナ禍を耐え忍んだ加盟店オーナーを、人件費高騰と採用難が襲っている。このままでは、24時間営業に耐えられない加盟店が出てくるだろう。特集『セブンの死角 伊藤忠&三菱商事の逆襲』(全15回)の#9では、オーナーたちの悲痛な声をまとめた。(ダイヤモンド編集部 下本菜実)

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留学生の減少がコンビニ経営者の追い打ちに

 右手で「2」、左手で「4」を示し、胸の前で垂直に円を描く――。

 コンビニエンスストアを表す手話はこのような動作をする。24時間営業を想起させるが、年中無休の営業をやめる店舗も増えている。

 発端は2019年に東大阪市にあるセブン-イレブンのオーナーが、人手不足を理由に時短営業に踏み切ったことにある。これに対し、本部はオーナーの「素行不良」を理由に契約解除を突き付け、両者の争いは法廷にもつれ込んだ。

次ページでは、アフターコロナで再び人手不足に陥る加盟店の苦境と、24年10月からスタートする「社会保険の適用拡大」などオーナー問題を再燃させかねない三大リスクのインパクトを詳報する。