「法人携帯100万回線計画」が始動!
プロジェクトの全容を独占スクープ

 その驚愕の一手こそ、楽天内部で始動した「楽天モバイル法人契約100万回線」獲得計画である。

 楽天が巨額赤字から脱却するために喫緊の課題は、携帯電話の契約者をいかに増やせるのかということだ。このため今年初め行っていた対策が、グループ社員に1人5回線の携帯電話の契約のノルマを課した「紹介プログラム」だ。

 だが、22年11月から23年1月末の3カ月にわたって実施した契約ノルマの成果は芳しくない。楽天モバイルの契約者は、22年9月末の454万件から同12月末に446万件に減少し、23年3月末には454万件にようやく回復した。グループ社員に過大なノルマを強要した割には、その効果は乏しかったと言わざるを得ない。

 これに続いてノルマ強要の「第二弾」として実行しようとしているのが、法人100万回線獲得プロジェクトである。楽天市場、楽天トラベル、楽天カードなどグループ内の事業部門を巻き込み、それらの取引先に「楽天モバイル法人プラン」の営業攻勢をかけるというもので、その営業手法は驚くほど強引なものだ。

 ダイヤモンド編集部が入手した内部資料で、法人携帯100万回線計画の全容を明らかにする。

「最強プラン」導入後の最新契約数をスクープ!
過去18カ月の月次データをメディア初公開

 一方で楽天モバイルは6月1日から新料金プラン「Rakuten最強プラン」を導入した。

 このプランの特徴は、月額最大2980円(税抜き)という楽天モバイルの料金を据え置いたまま、KDDIローミングのデータ通信を全国で制限なく使えることにある。楽天モバイルにとって、KDDIに支払うローミング費用は余計にかかるが、その分、通信品質を改善して契約回線数の増加を狙う“起死回生の一手”だ。

 ダイヤモンド編集部は、楽天モバイルの最新の契約回線数に関する内部資料も独自に入手した。22年1月から今年6月までの「月次の契約回線数(18カ月分)」の生データを大公開する。6月末の実績データは8月10日の第2四半期決算で正式発表される予定で、過去18カ月にわたる月次の契約動向は、メディアとして初公開する衝撃データである。