first $4 trillion company:
初の4兆ドル企業

「AIの覇者」エヌビディアの時価総額が史上最速ペースで増大、産業革命に匹敵する変革を先導?

 人工知能(AI)時代の覇者は米半導体大手エヌビディアで決まり――。これが投資家の間での評価だ。

 7月10日の米ニューヨーク株式市場で、エヌビディアの株式時価総額(market cap)が終値ベースで4兆ドル(約590兆円)を突破した。「初の4兆ドル企業(first $4 trillion company)」の誕生だ。

 富の創造(wealth creation)のペースは米ウォール街史上で最速とみられる。1993年の創業から1兆ドル到達までに30年を要したというのに、1兆ドルから4兆ドルまではたったの2年しかかかっていない。

 原動力はAIブームだ。生成AI「ChatGPT(チャットGPT)」が登場した2022年11月以降で見ると、株価は10倍以上も上昇した計算になる。

 米「ニューヨーク・タイムズ」紙(NYT)の見立てによれば、多くの投資家が「産業革命に匹敵する変革が進行中」と信じてエヌビディア株を買い上げているという。米ウェドブッシュ証券のアナリスト、ダン・アイブス氏は顧客に対して次の見方を示す(米テレビ局CNNより引用)。

 There is one company in the world that is the foundation for the AI Revolution and that is Nvidia.(AI革命の基盤となっている企業が世界に一つだけある。エヌビディアだ。)