経験やスキルが得られたことで
自社を高評価しながら「卒業」
今回のランキングでは、外資系は1位マッキンゼー・アンド・カンパニー、2位グーグル、3位P&Gジャパン。日系は1位リクルートマネジメントソリューションズ、2位特許庁、3位リクルートという結果だった。外資系では、上位30社中8社がコンサルティング業界企業、5社がSler関連企業、4社が航空業界企業となった。
業界に傾向が見受けられた外資系ランキングに対し、日系ランキングでは半導体、インターネット、冠婚葬祭、食品飲料、証券、官公庁など多種多様な業界がランクイン。また、リクルートグループから5社がランクインという特徴が見受けられた。
会社を評価しているにもかかわらず、辞めるのにはどんな理由があるのか。ランクインしたコンサルティング企業とリクルートグループ各社に寄せられた「退職検討理由」のクチコミ(原文ママ)を見てみよう。
「他にやりたいことができたために退職をした。ただこの会社で時間を過ごしたことには一切後悔していない」(コンサルタント、男性、マッキンゼー・アンド・カンパニー)
「2年半ほど在籍し、当初の目標であった起業をやってみたいという思いが強くなったので。BCG自体には何の不満もなかったし、今でもアルムナイ(卒業生)の集まりなどには顔を出させてもらっている」(コンサルタント、男性、ボストン・コンサルティング)
「これまでの法人営業・営業企画の能力が最大限活かせると思ったため。新しい環境でチャレンジしたいという前向きな転職で、不満があって辞めたわけではない」(営業、女性、リクルートマネジメントソリューションズ)
「30代までにスキルを身につけて起業、転職することが前提の若手中心のベンチャー企業体質。社員も40代以上になると激減し、50代は全体の1%程度。私もそろそろ次のステップに進む時期だと感じて30代半ばで転職をした」(営業事務、女性、リクルート)
クチコミを見ると、「次のステップに進むため」「起業・独立のため」と前向きな退職だとうかがえる声が多数あった。「いつかは退職をする」というマインドセットと共に入社し、望んだ経験やスキルが得られたことに対して自社を高評価しながら「卒業」をする様子がうかがえる。