長期停滞色強まる中国経済
バブル崩壊後の日本と3つの類似点
中国では、ゼロコロナ政策解除後の景気の回復に急ブレーキがかかり、不透明感が高まる。
不動産不況の深刻化などを背景に消費が低迷、デフレ傾向が強まる一方で、若年層の失業率は過去最悪の水準が続いている。
(1)物価下落、(2)就職氷河期、(3)不動産不況といった現象は、バブル崩壊後、長く停滞が続いた日本と非常によく似た状況に陥っている。
投資偏重の経済成長の是正は長年、言われてきた課題でもあり、中国政府は日本の経験から多くを学び、長期停滞リスクへの対応性の必要に気付いていたはずだが、有効な政策を打ち出せずにいる。
それはなぜか。習近平体制自体が大きなジレンマを抱えているからだ。