雑談力アップのコツその1
歓迎されてはいないことを心得る
おじさん世代と話をするのが好き、勉強になるという若者もいるにはいる。だが、基本的には「若者はおじさんとの雑談やコミュニケーションを喜んでしているわけではない」ということを心得ておくべきだ。
若者は若者で、職場で円満にやっていくために、苦手な上司とも笑顔で雑談をするなど努力をしている。「若者と会話が弾む」「自分は新入社員に慕われている」という手応えは、その多くが勘違いか若者側の気遣いの上に成り立っている。それを踏まえて、以下のことを意識しておこう。
・雑談は短く
・自分ばかりが話さず、相手の話を聞く
・自慢話をしない
ダラダラと雑談をして、相手の業務時間を奪うのはいただけない。1回5分以内が目安、そのうち少なくとも半分は相手の話に耳を傾けることが大切だ。自分の話はあくまで会話のきっかけづくりにとどめ、その後は適度に相づちや質問を挟み、共感を示す程度に収めておきたい。「分かる分かる、俺のときは~」などと話の主導権を奪ったり、自慢話にスライドさせたりするのは悪手だ。
雑談力アップのコツその2
若者にこびない、なれ合いにしない
歓迎されていないからといって、変に若者にこびるのも考えものだ。雑談は相手とコミュニケーションを取って関係を良好にする手段なのだから、一方が気を使いすぎたり、なれ合いすぎたりする関係ができてしまうのは望ましくない。
また、無理をして若者言葉を使う、若者のはやりを話題に出すという行為は、歩み寄っているのではなく「俺は若者に理解があるよ」「まだ気持ちは若い」という自分のアピールでしかない。それを踏まえて、以下のことを意識しておこう。
・適切な距離感を取る、メリハリを付ける
・無理に若者の流行にすり寄らない
・“若者”ではなく、相手に興味を持つ
若者は同じ職場で働く「同士」ではあっても、友人ではない。歩み寄りとすり寄りを混同せず、年の離れた同僚としての適切な距離感を取ることが必要だ。フランクな関係性になるのはいいが、業務上でなあなあになってしまわないよう、ある程度のメリハリを付けたい。
「近頃の若い子ってどういう音楽聴いてるの?」「今、○○がはやってるよね。アレ、実は俺も好きで~」ではなく、「○○さんはどういう音楽を聴いているの?」と“相手”に興味を向けた雑談であれば、若者のはやりなどを話題に出しても「こび」とは捉えられにくいようだ。