市場規模2兆円を突破
勢いづく「シェアエコ」
シェアリングエコノミー協会の発表によれば、シェアリングエコノミーの市場規模は、2022年度には過去最高の2兆6158億円を記録し、32年度には最大15兆1165億円にまで拡大すると予測されている(図1)。
DXの世界的な潮流を受け、シェアリングエコノミーの市場領域も多様化し、部屋や会議室などのスペース、服や家具などのモノ、車や自転車などの移動手段、プロジェクト遂行のための協賛資金、さらには個人のスキルを売買する手段まで登場(図2)。従来の中古品取引にもレンタルという選択肢が付加されるなど、あらゆるモノやコトが共有される時代に入っている。
こうしたシェアリングサービスの要となるのが、インターネット上でのリアルタイム取引を可能とするシステムであり、いち早くその開発、整備に取り組んだ企業が、さまざまな業界で頭角を現してきているのが現状だ。
不動産業界においても、民泊や駐車場のシェアリングに代表される「スペース」領域、生活用品のレンタルなどの「モノ」領域が注目され、従来の事業者のあり方を変えつつある。そんな最新のサービスやシステムをうまく活用し、自社の持つ不動産に新たな付加価値を付けることが、今後の成長を左右する鍵の一つとなるだろう。
次回は、スマートロックサービスの先端事例を紹介する。