受験が近づくにつれ、部活動に入っている生徒は「勉強に集中するべきではないか……」と焦りを感じたり、悩むこともあるのではないでしょうか。本記事では、1000人以上の東大生のノートを分析してまとめた『「思考」が整う東大ノート。』の著者であり、現役東大生の西岡壱誠氏に「受験をするなら、部活動を辞めたほうがいいのか」について話を聞きました。

「受験するなら、部活動は辞めた方がいい?」【東大生が回答】Photo: Adobe Stock

受験するなら、部活動は辞めるべき?

みなさんは、「受験を考えるのであれば、部活動は辞めた方がいい」という言説についてどう思いますか?

部活を続けながら受験をするのはとても難しいことなので、勉強で結果を出したいのであれば、部活なんて辞めて時間を作った方がいい、という意味ですね。

しかし東大には、部活動をやりながら合格した人間も数多く存在しています。なんなら高校3年生の夏までずっと部活漬けで、そこから半年間の受験勉強で合格したという学生だっています。

半年間の受験勉強で東大合格できた理由

なぜ、そんなことが可能なのでしょうか?

その理由は、1時間の重みが違うからだと僕は考えています。

同じ1時間であっても、その重みは人によって違います。例えば、すごく忙しい人の1時間を考えてみましょう。1時間が貴重だからこそ、その間に何をするべきなのかを考えますよね。その効率は、他の人とは比べ物にならないほど高いはずです。

逆に、全く忙しくない人の1時間を想像しましょう。1日に10時間自由にできる時間がある、となったら、その中の1時間はおざなりに使ってしまうことがあると思います。時間が有り余っていますから、逆に1時間を大切にしようという意識が薄くなってしまうのです。

「勉強のために部活を辞める」が上手くいかないのはなぜ?

よく、「勉強のために部活を辞めます」という生徒がいますが、大抵は上手くいきません。1時間しかなかった自由時間が、6倍7倍になると、ついサボってしまったり、効率の悪い勉強をしていても気にならなかったりします。

対して、「勉強と部活、頑張って両立します」という生徒は、必死で1時間の勉強効率を上げます。1時間ですべての勉強を終わらせるためには何をすればいいか、1分1秒も無駄にせず、必死に考えながら勉強をします。この必死さは、時間が有り余っている人にはないのです。

そしてそんな人が満を辞して部活を終えて、「さあ、あと半年は受験勉強頑張るぞ!」となると、高い勉強効率で一気に他の受験生を追い上げます。勉強効率が高い上に、運動部であれば部活で鍛えた体力もあるので、成績が一気に上がっていくのです。

いかがでしょうか。時間とは不思議なもので、人によってその流れ方・使い方は違います。同じ分量の勉強・仕事でも、1時間で終わらせる人もいれば、10時間かかっても終わらないこともあります。重要なのは、いかにその1時間を大切に扱うかなのではないでしょうか。