3日、小型無人機に係る環境整備に向けた官民協議会が「空の産業革命に向けたロードマップ2022」を発表した。このロードマップは、今年中の実現が目指されている「レベル4飛行」を前提に、環境整備・技術開発・社会実装の観点からドローンをはじめとする無人航空機がビジネスや社会に役立つかたちで利活用できるよう、2023年、さらに2024年以降の道筋を示したもの。
3月にドローンや空飛ぶクルマなどのエアモビリティの運行管理システムを手がけるテラドローンが総額80億円の資金調達を実施したのは記憶に新しい。年内のレベル4飛行の実現に向けて、これからも関連スタートアップの動きが活発になっていきそうだ。このレベル4飛行とは、具体的にどういったものなのだろうか。今回はレベル4飛行について解説していく。
「空の産業革命に向けたロードマップ2022」。首相官邸HPより
「レベル4飛行」とはなにか
レベル4飛行とは、無人航空機による“有人地帯における補助者なしの目視外飛行”のことを指す。無人航空機の飛行に関しては現在、法律や条例をもとにルールが設けられている。そのルールでは、飛行を監視できる「補助者」が立ち会わず、第三者のいる上空で無人航空機を飛行させることが認められていない。
しかし、ビジネスや社会への実践的な応用にあたっては、補助者が不在の状態でも第三者のいる上空での飛行を認める必要がある。例えばドローンが都市の上空を飛行して物資を輸送する場合などだ。そのために実現が目指されているのが、レベル4飛行だ。