2023年2月28日にファミ通.com4Gamer.netなどに掲載されたFF16のプロデューサー・吉田直樹氏のインタビューによると、本作は「発売から半年間、PS5以外のプラットフォームでは発売しない」というSIEとの独占契約が結ばれている。加えて吉田氏は「契約的には半年後にPC版を発売できるが、調整を考えると事実上不可能」「PS5のエンジニア集団の皆さんから助言を頂き、PS5用に最適化した。PC版で同等の動作速度を得るには、30万円のゲーミングPCが必要」といった発言もしている。

吉田氏はこのほかにも「プロモーションもSIEさんの予算で、世界規模で行ってもらえる」ともコメントしている。こうした怒涛のPRを前に、我々は新ハードを欲しくなる「魅力」とは高解像度などの「スペック」ではなく、作り込まれた魅力的な「専用ソフト」だったということを思い知らされることになるに違いない。

20年以上前、ゲーム業界の覇権を争ったPlayStation(PS1)とセガサターン。しかし国内売上本数400万本、グローバルで1000万本を記録した『ファイナルファンタジーVII』の登場により両ハードのパワーバランスが崩れ、PS1の圧勝となったのは1997年1月のこと。そして今、2023年に起こるPS5の競争相手は、自社の前世代ハードであるPS4だ。我々は、あのパラダイムシフトを目の当たりにしようとしている。