総予測2024#56Photo by Masato Kato

MR(医薬情報担当者)職を中心に早期退職募集ラッシュが続く製薬業界。主要な内資製薬で唯一、ここ5年間で一度もリストラをしていないのが第一三共だ。特集『総予測2024』の本稿では、2023年4月に就任した第一三共の奥澤宏幸社長にリストラの有無を問うた。人事制度改革については「もっと早くにやりたかった」と言及した。(ダイヤモンド編集部 野村聖子)

がん領域が増えていくと
巨大な営業部門は不要になる

――製薬リストラが活発です。

 他社のリストラが、国内の営業部門で多く発生しているのは認識しています。当社では日本事業ユニットがそれに該当しますが、がん領域のポートフォリオが増えていくと、従来のプライマリーケア製品中心の頃のような、巨大なセールスフォースは必要ないという方向に行くだろうとは思っています。

次ページでは、第一三共も他の内資製薬と同様に営業部門を縮小せざるを得ない状況にある。他社のリストラに追随ずるのか。次ページでは、奥澤社長がリストラの有無を問うた。人事制度改革については「もっと早くにやりたかった」と言及した。