寝る時間が遅くなっても起床時間を一定にして、次の日になるべく早く眠るようにする。できる限り1〜2日の間で睡眠リズムを修正できることが理想です。

 わかっていてもなかなか実践できないこともあると思います。ただ、本気で実践して安定した睡眠が確保できると、普段の気分や日中のパフォーマンスは必ず変わります。寝不足の日は仕事が捗らないのはもちろん、いつも以上にイライラしたり、心に余裕が持てなかったりしますよね。それほど睡眠の影響は大きいのです。

 休日に寝溜めするような生活に心当たりがある人は、まずは1週間くらい睡眠の質とリズムを意識して過ごしてみましょう。

過度な運動は
かえってストレスを増やす可能性

よくあるストレス解消法
「ハードな運動で発散する」
  ↓
より良いストレス解消法
「『適度な運動』を習慣にする」

 誰もが運動の大切さは知っているでしょう。

 運動はストレスを軽減するための有効な方法の一つであり、運動をするとエンドルフィンやセロトニンなどの神経伝達物質が放出され、心身ともにリラックスします。

 また、「定期的に運動をする人のほうが、幸福感が高い」というデータや、「運動によって思考力や記憶力、集中力が高まる」という研究結果もあります。

 また、ほど良い運動によって寝つきも良くなるため、心の安定にとっても運動は重要だといえます。

 ただ過度な運動は、怪我や疲労を引き起こし、かえってストレスを増やす可能性があります。

 運動をする限り、怪我や疲れが残るリスクはつきもの。でも一般的な社会人や学生が運動による怪我や疲労を引きずった場合、日常生活に大きな障害が出ます。通勤や通学も困難になったり、以前のように仕事に取り組めなくなったりしてしまったら本末転倒です。

 また、適度な運動は睡眠にプラスに働きますが、寝る前に運動をしすぎるとむしろ交感神経が活性化して体が興奮状態になるため、不眠の原因にもなります。

 さらに、過度な運動によって体に負荷がかかりすぎると、体内のストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が増加することがあります。そうしてコルチゾールが過剰に分泌されると、ストレスをより悪化させてしまうのです。

 そのため運動を習慣にする場合は、「適度な運動」を心がけ、運動後には十分な休息を取ることが重要です。