成田修造「スタートアップは日本に残された唯一の希望」#3Photo:DIAMOND

史上最年少(当時)の25歳で上場企業の副社長として企業経営に携わり、現在は起業家、エンジェル投資家として活躍する成田修造さん。実は、若手論客として名高い米イエール大学助教授・成田悠輔さんの弟でもある。両親に頼れない家庭環境だったことから4歳上の兄に強く影響されたという成田さん。「これからの時代は、IT、ファイナンス、起業家精神の掛け算が重要になる」と兄から告げられたことで、考え、実践してきたこととは?(聞き手/ライター 正木伸城)

本連載は、スマートニュースとダイヤモンド・オンラインの特別共同企画です。

――連載の第2回では、たとえ大企業に勤める人でも、「起業家精神」がないとダメ、という話が出ました。今の時代で求められる、生き残れる人材像とは?

 単純化して言えば、かつては組織で歯車の一つとして働ける人材が求められました。「このレールに乗っていれば大丈夫」という考えが通用した。しかし今は、その「レール」が崩れています。

 やはり、自分で考えて行動できて、時代の変化に対応できる人材が必要になっています。新しいアイデアを生み出し、周りを巻き込んでそれを実行できる人。「変化対応力」が求められます。それには、学び続けるのが大事。新しいものはどんどん吸収し、既存のレールから別の新しいレールに乗り換えたり、新しいレールを自分で作ったりすることが大切です。

――「変化対応力」を持つ人材は、どうしたら育つでしょうか。

 まずは「変化」を「文化」にすることです。ビジネス環境や組織の新陳代謝を歓迎して、新しいものを迎え入れる風土をつくる。若い人の出入りも歓迎する。国やベンチャーキャピタルが、企業の若返りの努力やスタートアップの支援、促進をする。そうやって人・情報・カネを総合的に回して文化を醸成していくんです。

 ポイントになるのは「アンラーン(unlearn)」。つまり、持っている価値観や知識を捨てて、学び直すこと。新しい価値観を自身に投入し続けるんです。

 新しいものが出てきたときは、経営者は頭の半分をそちらにシフトするくらいのことをやらないとダメです。そうしないと、結局、過去のバイアスに支配されてしまう。

次ページでは、成田修造さんの兄でイエール大学助教授の成田悠輔さんが「高齢者は老害化する前に集団自決、集団切腹みたいなことをすればいい」と発言して批判されたことについて、話の本質に迫ります。