【毒親育ち】盗聴器、探偵まで使って妻・娘を連れ戻す…「束縛魔の毒父」を持った私が気づいた“刷り込み”写真はイメージです Photo:PIXTA

共働き家庭の一般化や、少子化が進んだ昨今。子どもに無関心過ぎる親、過放任な親、過保護・過干渉な親が散見される一方、下の子や老親の世話、手伝いの範囲を超えた家事労働を強要する親が目につく。こうしたケースの中には、親の意識の有無にかかわらず、「子どもは親の所有物」と勘違いしている場合もある。「あなたは子どもの子どもたる時間や居場所を奪っていませんか」(ライター・グラフィックデザイナー 旦木瑞穂)

「いつ爆発するか分からない…」
まるで爆弾のような、支配的な父親

 関東在住の半沢忠さん(仮名・50代・既婚・3児の父)は、フリーライターの父親と、販売や飲食のパートをする母親の下に生まれた。

 フリーライターの父親は新聞などに記事を書いて収入を得ていたが、それだけでは生活が成り立たないため、日本橋のデパートで正社員として夜警の仕事をして生計を立てていた。

 両親は、父親が母親の妹の夫の同僚だったことがきっかけで知り合い、父親が42歳、母親が30歳の時に籍を入れている。半沢さんによれば、戸籍謄本の入籍年月日と5歳上の姉の誕生年月日が近いため、おそらく姉の妊娠・出産を機に入籍したものと考えられるという。ただ、父親はこれが初めての結婚ではなく、内縁関係を含めれば3回目だったようだ。