「忙しすぎて本を読む時間がない」「1冊読み切るのに時間がかかる」「読んでも読んでも身につかない」――そんな悩みを抱えているビジネスパーソンは少なくありません。本を読めばいいことはわかっているのに、自主的に読めない人もいるでしょう。
何の本をどう読み、どう活かしていくか――働くうえで必携のビジネススキルを良書から抜き出したのが『ひと目でわかる! 見るだけ読書』。本書は、コスパやタイパを重視する現代的な読書スタイルを重視する人にとっても、魅力的な読み解き&活用法です。たった「紙1枚」を見るだけで本の最も大事なポイントが圧倒的なわかりやすさで理解でき、用意したワーク1枚を埋めるだけで即スキル化できる1冊。それも1万冊の読書体験と1万人を教えてきた社会人教育の経験から、絶対に読んでほしい24冊+αを紹介。ただ、エッセンスをまとめただけでなく、読後には、紹介した本が有機的につながっていく仕掛けがあなたのビジネススキルを飛躍的に向上させます。
本を読む、「なりたい自分」になるために
私の仕事はトヨタで学んだ「1枚」書くだけのスキルをベースにしつつ、ビジネスパーソンの仕事や学習の支援をすることです。企業研修や講演での登壇、自社で開講しているスクールの運営、等々。さまざまな業界・職層・年代の皆さんに学習機会を提供しています。
20代の頃、作成した「1枚の資料」がきっかけになって、大きなプロジェクトを任されたことがあります。最終的には、その仕事で日本一の実績を残すこともできました。
サラリーマン時代の大半をトヨタで過ごしましたが、会社としてだけでなく、個人的にもこのスキルを徹底的に高めていたため、私が作成する「1枚」に関しては、つねに「わかりやすい」「短時間でもよく伝わった」「停滞していた仕事が進んだ」といった評価の声をもらえていました。
そこで、この強みを独自のビジネススキルにまで磨き上げ、今では社会人教育の世界で「1枚」フレームワーク(R)として広める仕事をしています。一方で、こういったキャリアを実現できた背景には、トヨタで働いていたこと以外にもう1つ要因があります。これから本書で紹介していくような良書や名著に多数触れ、自分なりに読み解き、日々の仕事に活かし続けてきたからです。
本書には、かつての私がそうであったように、あなたが「なりたい自分になれる」ヒントが必ずあります。ただし、類書のように、あるいはネット上の書評動画のように、ただ本のエッセンスをわかりやすく紹介しただけでは、読者に役立ててもらうには不十分だと私は考えています。
これまでたくさんブックガイドを読んできましたが、「良書を読んだ後に学びをどう活かすか?」という部分まで手厚くカバーしている本は、私が把握している限り1冊もありませんでした。
こういった問題意識を抱いているなかで、本書の担当編集者から次のような無茶ぶりなオファーをいただきました。
「浅田さんの紙1枚スキルをフル活用して、名著からそのエッセンスだけを抜き出してください。加えて、読者も紙1枚を見たり・埋めたりするだけで即スキル化して使えるところまでいけてしまう。そんな一生役に立つ魔法のような本を書いてください!」
私が提供している学習機会のなかの1つに「イチラボ」という動画学習コミュニティがあり、2019年から5年以上、60か月以上にわたって、数百冊の本を紹介し続けています。本書で紹介するガイドの一部は、「イチラボ」で過去に講義してきた内容です。
なぜこの学習コミュニティの存在に触れたのかというと、受講者から寄せられた感謝の声が、本書の執筆に挑戦する私の背中を押してくれたからです。
このブックガイドを読み込み、実践すると、どんなビフォーアフターを成し遂げられるのか。その一端を紹介すると……。
「本で学んだことを実践したら、仕事で成果を出せ、社内で表彰されました!」
「昇給・昇進・昇格でき、家族にも喜ばれました!」
「希望していたプロジェクトに抜擢され、充実した日々を送れています!」
「転職してキャリアアップできました!」
「念願だった独立を果たすことができました!」
「MBAの授業や課題を高いレベルでクリアし、成績優秀者として評価されました」
「日々の生活に余裕が生まれ、仕事だけの人生から脱却することができました」
「将来に対する漠然とした不安が解消しました」
ただ漫然と働くだけなら、読書なしでもできるかもしれません。ですが、社会人教育の世界でビジネスパーソンの多種多様な相談内容に触れていると、「もっと早くからこの本やあの名著に触れていれば、きっと早々に解決できていただろうに……」と感じることが多々あります。だからこそ、今回このような本を考案しました。
なぜ、こういった成功体験が続出するのかというと、主な理由は3点あります。そしてこの3つが、そのまま本書の最大の特徴にもなっています。
1. 読むべき適切な本を厳選
2.「1枚」にまとめるつもりで「読む」
3.「読んだ後」に「ジブンゴト化」する
次回、詳しくお伝えします。
(本原稿は書籍『ひと目でわかる! 見るだけ読書』の一部抜粋したものです)