橋下徹氏が大阪府知事時代に始めた公立高校改革の余波で、大阪の高校受験英語が激変している。今や府立高トップ校合格者の多くが、高校卒業程度の英語力を課される英検2級以上保持者だという。特集『一度覚えたら忘れない英語勉強法』(全16回)の#14では、大阪府のエリート中学生たちが英検取得に殺到する事情に迫った。(ダイヤモンド編集部 野村聖子)
北野高校合格者の9割以上が
「英検2級相当以上」取得
2022年度の大阪府立高校入試終了直後、教育関係者の間に衝撃が走った。北野高校の合格者の9割以上が、英検2級相当以上を取得していたからだ。
確かに北野は公立・私立含めて大阪府内でトップの進学実績を誇る難関校だが、中学3年生の時点で高校卒業程度の英語力を要求される英検2級相当以上の外部検定取得者が合格者の9割以上を占めるというのはさすがに異様だ。
なぜ今、大阪のエリート中学生が英検取得に殺到するのか。そこには17年に行われた入試制度の変更が大きく影響していた。