社内で英語公用語化を実施する企業も増えており、社内外で英語でスピーチする機会も増えている。英語スピーチに欠かせないポイントとは何か。特集『一度覚えたら忘れない英語勉強法』(全16回)の#9では、テレビプロデューサーのデーブ・スペクター氏が、著名な経営者である柳井正氏、孫正義氏、豊田章男氏、三木谷浩史氏、新浪剛史氏の英語スピーチを辛口採点した。(テレビプロデューサー デーブ・スペクター 構成/梶原麻衣子)
発音、ツカミを徹底採点!
「経営者の英語力」チェック
外国人、特に英米人を相手に英語で行うスピーチでは、冒頭で聴衆の心をつかむ「ツカミ」はもちろん、随所にユーモアや自虐を交えた笑いを盛り込むことが必要不可欠です。でも日本人はこれがどうも苦手。そのため外国人の間で「日本人はスピーチがうまくない」ことで知られてしまっています。
ビジネスパーソンは国際会議やパーティーの場で英米人のスピーチを聞く機会も多いでしょう。であれば、ユーモアやジョークの要素がいかにスピーチに重要かは分かるはず。聞くとやるとでは大違いでしょうが、「ジョークの一つも言えない」のはスピーカーにとっての残念な評価につながります。
日本語のあいさつでもそうですよね。僕が講演する際には、日本人しかいない会場であえて「今日は日本語でお話ししてもいいでしょうか?」と聞きます。それだけで笑いが起き、場が和んで、聴衆もぐっと耳を傾けてくれます。
日本語話者が英語でスピーチする際、ジョーク以前に萎縮してしまうケースも少なくありません。その点、今回採点した経営者の方々は、さすがにスピーチ慣れしていて、皆さんハイレベルです。