「休暇のとりやすさ」を評価
課題はコミュニケーション
24年版のベスト100では、昨年に続いて、大規模部門ではシスコシステムズ、中規模部門ではコンカー、小規模部門ではあつまるが第1位となった。
各社の評価ポイントは以下の通りだ。
・シスコシステムズ(大規模1位)
「仕事に行くことが楽しみである」と多くの社員が感じている。会社が掲げるパーパスは明確で、その実現に向けた人事制度、人材配置はさまざまな立場の社員にとっても非常に納得感が高いものになっている。
・コンカー(中規模1位)
働きがいを高めることを経営戦略と位置付け、「働きがいドライバー」の活性化につながる制度・仕組みづくりが秀逸。マネジメント層と社員間の対話機会も多岐にわたり、仕事に行くことを楽しみにしている従業員が多い点が特徴的だ。
・あつまる(小規模1位)
従業員一人ひとりのビジョンを会社の経営計画と連動させることによって、自身の成長と組織の成長が密接につながっており、そのことが「働きがい」の強固な土台となっている。自社独自の福利厚生も充実しており、働きやすさも高く評価されている。
今回の調査に参加した企業の傾向として、スコアが低下した企業の割合が、改善した企業よりもやや多かった点が挙げられる。特に大規模部門では、昨年からスコアの低下傾向が強まった。
過去2年間(23年版と24年版)で比較すると、最も改善した設問は「休暇のとりやすさ」だった。各社が柔軟な働き方に取り組む様子がうかがえる。
一方、同じ期間で最も低下した設問は、「経営・管理者層が重要事項・変化を伝えている」だった。
この項目はコロナ禍で一時的に上昇したが、平時に戻り、スコアが低下した。同じ施策を続けていたとしても、社員がマネジメントとの双方向のコミュニケーションが不十分だと感じている可能性がある。