「バイデンVSトランプ」再戦決まる
異例の長期戦がスタート
米国の大統領選挙は、民主・共和両党の指名候補を選ぶ予備選挙から、11月5日に投開票が行われる本選挙へと局面が切り替わった。
予備選挙の山場だった3月5日のスーパーチューズデーでは、共和党はトランプ前大統領が圧勝。有力な対立候補がなかった民主党のバイデン大統領はその後、7日の一般教書演説で、ウクライナ支援や人工妊娠中絶、気候変動問題などトランプ氏との対立点を強調、あたかも本選挙のような内容の演説で反撃ののろしを上げた。
直近の世論調査結果などからトランプ氏の優勢が伝えられる本選挙は、「もしトラ(もしトランプ氏が大統領になったら)」から「ほぼトラ(ほぼトランプ氏が大統領になるのは確実)」に変わりつつあると言われるが、両党の候補が早期に出そろった異例の長期戦は、ここからが本番だ。
トランプ氏は、岩盤支持層は強固だが広がりに欠け、共和党内の反トランプ層や無党派層に支持をどこまで広げられるか、一方のバイデン氏も一般教書演説では高齢への不安を感じさせないことには成功したが、経済の回復を有権者にどこまで実感させられるか、両陣営ともが課題を抱えてのスタートだ。