言い出しにくい注意は
初めに話して後でフォロー
若い新人さんとのかかわり方がよくわからない、と愚痴をこぼす中高年は少なくありません。
若者に厳しいことを伝えると簡単に会社を辞めてしまいそうな気がするので、いいたいことがあってもなかなか伝えられずに悶々としているのです。
そこで苦肉の策として、会話術の本などによく出てくる「サンドイッチ法」を実践している人もいるのではないでしょうか。
ちなみにサンドイッチ法というのは、まずホメて、それから相手に直してほしい点やアドバイスを伝え、最後にもう一度ホメてあげるというやり方です。
ネガティブな内容をポジティブな内容ではさむので、サンドイッチという名前がつけられています。
けれども、実際のところ、サンドイッチ法はあまりおすすめできる方法ではありません。
米国カンザス大学のアミー・ヘンリーは、参加者に疑似的なオフィス作業(パンフレットを半分に折って、封筒に入れる)をやらせて、サンドイッチ法の効果を実験的に確認してみました。
ヘンリーは、いくつかの条件を設定しました。図式的にあらわすと上記のようになります。
第1条件が典型的なサンドイッチ法でしたが、いわれた人の作業量がアップするようなことはありませんでした。
一番効果的だったのは、なんとネガティブなことを最初に伝えて、その後にポジティブなことを2つ続ける第3条件のやり方でした。
というわけで、もし新人や自分の部下に何かを伝えたいときには、さっさとそれを切り出してしまったほうが効果的です。もちろん、その後に、ポジティブなことをひとつ、ふたついってあげてフォローすることを忘れずに。