(7)偏差値の高い学校ほど「良い学校」ではない

「SAPIXは偏差値40で首都圏模試だと偏差値60、どっちが正解?」→中学受験の“誤解”を識者がぶった切り!西村創さん著『中学受験のはじめ方』(KADOKAWA)

 偏差値の高い学校イコール「良い学校」とはいえません。偏差値の高い学校は、「人気の高い学校」です。でも人気があるものが、わが子にとっても良いものだとは限らないですよね。

 人気の映画や流行りの食べ物を体験してみて、「なんでこれが人気あるの?」と思ったことはないでしょうか。学校も同じです。多くの人が憧れる学校をめざす必要はないのです。

 そもそも、学校の偏差値は学校が決めているものではなく、塾や模試会社が決めています。しかも、固定的なものでなく、株価のように変動します。株価の操作は禁じられていますが、学校の偏差値は、作為的に上げることも可能です。

 たとえば、受験回数を増やして1回当たりの合格者を絞る、などは偏差値を吊り上げたい中堅校がやりがちな手法です。学校の偏差値に惑わされず、わが子が輝けそうな学校はどこか、という視点で学校選びをしたいものですね。