オンラインは経済圏
大手は富裕層を強化

 顧客の獲得競争が熱を帯びる中、オンライン証券が銀行と提携したり、生命・損害保険を始めたりと、各社は業務の拡大を通じて独自の経済圏を築こうとしている。

 証券の世界は基本的にGDP成長率より上の投資リターンを目指しているため、「企業を成長させたいという志を持つ人なら証券業界が向いている」と、ピクテ・ジャパンの大槻奈那氏は話す。

 ただし、今は証券会社が異業種大手の傘下に入るなど再編も進んでいる。そうなると人事異動も活発になる可能性があるので、留意しておく必要がある。

 自由な社風を求めるなら、仲介を中心としたオンライン証券が働きやすいようだ。

 一方で、大手総合証券会社は、特に富裕層との接点を強化する、いわゆるウエルスマネジメントやプライベートバンキングを重視しており、昔ながらの対面営業が今も手厚い。

 そのため、相続や事業承継、M&A、不動産の有効活用といった専門知識を持つ人の採用に注力する動きも出てきている。