安定供給に合わせて航続距離までアップ
2022年11月に国内導入が始まったフォルクスワーゲンのSUVタイプの電気自動車(BEV)、「ID.4」の2023年以降の生産モデルにアップデイトが施され航続距離が約10%延びた。
エントリーグレードの「ID.4 ライト」の一充電走行距離(WLTCモード)が388kmから435kmへ、上級グレードの「ID.4 プロ」では561kmから618kmになった。バッテリー容量などは従来モデルと変更はないが、制御にかかわるハードウェアおよびソフトウェアの改良によって、航続距離を延伸したという。
日本では導入開始当時「Launch Edition」という導入記念特別仕様車を用意するもすぐに完売。その後コロナ禍による部品供給不足の問題などもあり、納車に時間がかかっていたようだが、ようやくその問題も解決したようだ。
ID.4の日本仕様は当初ドイツのツヴィッカウ工場で生産されていたが、海外向けの輸出港を併設する同じくドイツのエムデン工場にID.ファミリーのMEBモデル生産ラインを新設し、そこで日本仕様のID.4の生産を行うことで安定供給を実現している。
フォルクスワーゲンは、2023年にはグローバルで前年比21.1%増となる約39万4000台の電気自動車を販売。電動化の牽引役となるID.4はドイツ本国で約3万台、米国で約3万8000台のセールスを記録するヒット作となっている。