ドラッカーは、経営者は、(1)経営業績というアウトプットのみならず、 (2)質・量ともに充実した人・モノ・金・情報のインプットを揃えること、(3)効率性や、安定性、継続性を備えた生産体を組織すること、という3つの側面の全てに責任を持つべきだとしたのである。
ドラッカーは、持続的に成長できる企業とは、単に業績が良いだけでなく、優れた製品・サービスを、社会的な責任ある姿勢で、安定的に提供し続けられる企業であると考えた。
結果にだけ責任を持つような経営では、一時の業績に秀でたとしても、どこかでつまずく。
だが、経営陣がインプットと過程にまで責任を持つならば、事業のリスクははるかに低減され、社会に望まれる形で、企業活動を継続していけるようになるだろう。
かくして、ドラッカーは、経営者はインプット、プロセス、アウトプットの全側面を管理すべきだと結論付けたのである。