住宅ローンの金額は「自分がどう生きたいか」で決まる
住宅ローンの適正金額は自分がどう生きたいかで変わります。夫婦を例に考えてみましょう。
30代前半の夫婦でまだ子供はいないと仮定しましょう。そのときにまず、考えたいのが子供は将来的に何人ほしいのかということです。子供が1人増えればその分養育費はかかります。加えて、その子供が成長したとき、学校は公立でしょうか私立でしょうか。
もし、子供が2人ほしくて、2人とも中学から私立なのだとしたら、家の支払額が大きいと生活が苦しくなってしまうかもしれません。
また、そもそも産休育休などに入ったときの収入は大丈夫でしょうか。何歳まで働くかという視点もあります。
ここまできちんと話し合ってから家を買う夫婦は実はあまり多くありません。しかし、こういった価値観のすり合わせができている夫婦は適正価格でローンを借りられているのが事実です。
加えて、意外と見落としがちなのが趣味です。趣味にどのくらいお金を使いたいでしょうか。趣味はやめればお金が浮くので計算しやすいものですが、家のために趣味をやめて生き甲斐がなくなってしまった人もたまにいます。幸せになるために家を買うのに、幸せが奪われてしまったら元も子もないですよね。ほかにも、車はあるのか、食費はどのくらいなのかなどさまざまな項目があります。
このように、自分がどう生きていきたいかを考えていくと「じゃあ住宅費にかけられるのはこのくらいだね」と、皆さんにとって借りるべき住宅ローン金額が決まるわけです。
この手順を踏まずして、変動金利か固定金利かという議論はあり得ません。理想は、まず皆さんで考えていただき、物件探しの前にファイナンシャルプランナーなどにチェックしてもらうことです。ぜひ覚えておいてください。