米半導体大手エヌビディアが最近求めるものがあるとすれば、それは忍耐かもしれない。幸い、その必要はないように見える。同社の22日の2-4月期(第1四半期)決算発表に先立ち、投資家の間では懸念が高まっていた。グーグル、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフトといった主要顧客はエヌビディアの最新世代の人工知能(AI)システムの発注を抑制し、年内の新製品発売を待つかもしれないと思われたからだ。2カ月前の開発者会議でエヌビディアは「ブラックウェル」と名付けた新システムのプラットフォームを発表して拍手喝采を浴びたものの、出荷は年末近くになるとの見通しを示した。このため、需要に空白期間が生じ、短期的に売上高に悪影響を与えかねないとの見方が強まった。同社の株価がすでに過去12カ月間で3倍以上になり、時価総額は約2兆4000億ドル(約380兆円)に膨らんでいたことも懸念材料だった。
エヌビディア、「古い」チップの売れ行きなお好調
新製品発売を控えた売り上げ鈍化への懸念は杞憂に終わる可能性
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