ミーティングをするビジネスパーソン写真はイメージです Photo:PIXTA

剛力彩芽さんや紗栄子さんと付き合っていたという「ZOZOTOWN」前澤友作氏、弘中綾香アナと結婚した「プログリット」岡田祥吾氏……IT系ベンチャー企業の社長というと、「女優や女子アナにモテモテ」で「お金持ち」というイメージが世間にはあるようです。「40歳からの起業」を応援する本連載、最終回となる今回は、起業家にとっての大きな目標であるエグジット(イグジット、EXIT)について解説します。世間のイメージ通り、本当にIT社長はお金持ちなのでしょうか?(アンパサンドCEO 後藤康成)

「IT社長は報酬が高く、お金持ち」なのか?

 IT社長は「報酬が高く、お金持ち」というイメージを持たれている方は多いと思います。メディアなどを賑わせているIT社長はそれなりの資産をお持ちで報酬も高く、まさに“大金持ち”のジャンルに入ります。また、1億円以上の役員報酬を得ている上場企業の役員(*1)は、その事実を有価証券報告書への記載で開示する義務があるため、その懐事情はガラス張りになっているのも事実です。

 前回記事では、事業を伸ばし、IPO(新規公開株式、上場)を目指すところまで説明しました。IPO前の起業家は、自分が受け取る役員報酬を抑えて利益を出すことを最優先にしているため、ほとんどの起業家はサラリーマン時代の同期の給与水準より自分の役員報酬を低く抑えています。筆者の知る限りでは新卒初任給よりも安い役員報酬を設定している起業家も少なくありません。

 エグジットによるキャピタルゲイン~つまり、IPOや株式売却によって創業メンバーや出資者がお金を得て利益を獲得すること~によって、IT社長(起業家)は一定の資産を得ることができます。IPO後は役員報酬を高くすることもできます。IT社長がお金持ちだと思われているゆえんはここにあります。