定年後、どうやって働いていくかのイメージが湧かず、漠然と不安になっている人はいませんか。仕事の内容や勤務時間など、具体的なイメージが湧いてくれば、不安も解消されるはずです。人生の後半、長く働いていきたい人にやっていただきたいのが「キャリアの棚卸し」と「週休3日や短時間勤務などの選択肢を検討」すること。本記事では、あなたの仕事を振り返り、スキルを棚卸しするシートを用意してみました。(社会保険労務士 佐佐木由美子)
「キャリアの棚卸し」って、したほうがいい?
人生の後半、長く働いていくことを考えているなら、一度はキャリアの棚卸しをやっておくことをおすすめします。キャリアの棚卸しとは、簡単にいうとこれまであなた自身が経験してきた仕事内容や獲得したスキル、成果や実績などを時系列に掘り下げ整理すること。普段の生活ではなかなか自分のキャリアを振り返って言語化する機会はありません。
企業勤めの方にとってキャリアとは、自律的に築き上げてきたというより、企業主体で形成されてきたものかもしれません。それらを棚卸しすることであなた自身の強みや特長などアピールポイントが明確になるとともに、大切にしたい価値観・やりがいなど自己理解が一段と進みます。
これからキャリアの棚卸しをするときは、仕事面はもちろんのこと私生活面における経験なども交えて振り返ってみるとよいでしょう。たとえば、子育ての経験は苦労も大きかったものの、さまざまことを同時遂行できるスキルが身につくなど、自分自身の成長につながっているものです。定年後は仕事を報酬面ばかりで捉えるのではなく、生きがいを含めたライフキャリアという幅広い視点で考えてみるとよいでしょう。高く評価されたことや他人から感謝されたこと、上手くできたことなど、ビジネススキルとヒューマンスキル両面でキャリアの棚卸しをぜひ行ってみてください。