石油元売り大手3社の定時株主総会が終わり、各社は再任あるいは新任の取締役に対する株主からの賛成率を発表した。長期連載『エネルギー動乱』の本稿では、大手3社の取締役候補29人の賛成率をランキングにした。経営トップの不祥事が続いたENEOSホールディングスの新社長、就任7年目の出光興産社長、岩谷産業の推薦でコスモエネルギーホールディングスの取締役候補となった関西電力元社長らの賛成率は?(ダイヤモンド編集部 土本匡孝)
ゴタゴタ感が相対的に少ない
出光興産の候補者が上位に
6月末までに定時株主総会を終えた、石油元売り大手3社。
業界トップのENEOSホールディングス(HD)は経営トップの2代続けてのセクハラ辞任・解任により、非主流派だった元東燃の宮田知秀氏に社長の座が回り、今春社内の権力構造が一変した。
業界2位の出光興産は次期社長レースが最終盤を迎えている。
業界3位のコスモエネルギーホールディングス(HD)は旧村上ファンド系投資会社との攻防を終え、岩谷産業の持分法適用関連会社となって初の株主総会だった。
いずれもいつになく投資家の注目が集まる株主総会だった。そこで各社を率いる社内外の取締役候補者たちの再任あるいは新任の賛成率はどうだったか、ダイヤモンド編集部は3社の候補者計29人の賛成率をランキングにした。
一部を紹介すると、賛成率トップは出光興産の新任の社外取締役候補、長田志織氏で99.7%。他にも賛成率上位は出光興産勢が目立ち、他2社と比べて「ゴタゴタ感」が少ない近年のポジションを象徴するような結果となった。
ENEOSHDの宮田新社長、就任7年目の出光興産の木藤俊一社長、岩谷産業の推薦でコスモエネルギーHDの取締役候補に挙がった元関西電力社長の岩根茂樹氏など、各社のキーパーソンたちは何位になったのか? 次ページで、取締役の賛成率を公開する。