日本のインフラを支える建設・不動産業界には、法律によって一定の資格を持つ人しか仕事ができない「独占業務」が多い。設計、施工、営業などあまたある建設・不動産系資格の中でも、「一生食いっぱぐれない資格」がある。特集『ChatGPTで激変!コスパ・タイパで選ぶ 最強の資格&副業&学び直し』(全20回)の#5では、一生使える三つの資格とその理由について探っていく。(ダイヤモンド編集部 大根田康介)
技術系資格の有無が
企業の死活問題に直結
ある建設会社の関係者は「これさえ持っていれば、一生食いっぱぐれないという資格が三つある」と断言する。
建設・不動産は日本のインフラを担う重要な業種で、適切な業務を遂行するために専門の知識、経験、技術などが必要だ。そのため、特定の資格でしか仕事ができない「独占業務」があり、「建築士」「施工管理技士」「宅地建物取引士(宅建士)」「賃貸不動産経営管理士」「管理業務主任者」「土地家屋調査士」「不動産鑑定士」など細分化・専門化された資格がとても多い。
特に技術系資格は職種ごとに業務範囲が法律で細かく定められている。例えば、建築士といっても建築物の用途、規模、構造に応じて「1級建築士」「2級建築士」「木造建築士」に分かれる。あるいは、建築コストを積算する人は「建築積算士」、建築設備(空調・換気、給排水衛生、電気など)の設計・工事監理に関するアドバイスをする「建築設備士」など枚挙にいとまがない。
専属専任性が求められ、資格の有無が企業の死活問題に直結する。そのため、建設・不動産各社は業務をする上で絶対必要な資格とそれ以外の資格の大きく二つに分け、前者を管理職への昇格要件にするなど厳格な運用を心掛けている。
そんな多種多様な建築・不動産関係の資格の中で、「一生食いっぱぐれない資格」とは何か。次ページでは、一生使える三つの資格とその理由について探っていく。