「ifがあったら仮定法」と信じていない?ビジネス英語がちっとも上達しない人の共通点写真はイメージです Photo:PIXTA

学生の頃に英語を勉強していて「仮定法が苦手だった」「よく分からなかったな」という方は多いのではないでしょうか。実はビジネス英語で頻出であり、避けて通れないのがこの仮定法。仮定法を理解すると、大人の英語はグッとレベルアップします。そこで、今回の記事にはいる前に一つ質問です。あなたは「ifがあったら仮定法」と思っていませんか?実はそれ、非常に多くの人が引っかかる間違いなのです。(大学受験専門塾「ワークショップ」英語科講師 土岐田健太)

ビジネス英語では避けて通れない仮定法
「ifがあったら仮定法」から卒業しよう

 受験生が苦戦する単元「仮定法」。皆さんも学生の頃、苦手意識を持っていたかもしれません。しかし、ビジネス英語を勉強していると避けて通れないのもまた「仮定法」なのです。実際、ビジネス英語では頻繁に仮定法が会話に登場します。

 前回の記事『会えてうれしい相手に「Why did you come here today?」と聞くと、ムッとされる理由』にも書いた通り、ポライトネス(丁寧さ)は、大人の英語の学び直しにおいて必須の知識です。仮定法の使用もまた、ポライトネスの一つであり、丁寧な言い回しを身に付けたほうがビジネスシーンでは信頼してもらえます。そしてもう一つ、仮定法が大切な理由として、ビジネスの世界では「何が事実で何が想像なのか」を明確にするのが重要、という点が挙げられます。

 仮定法は、現実に起こる可能性が(ほとんど)ないこと、あり得ないことについて述べるときに使うものです。英文を読んでいるときに、あなたはどうやって「この文章は仮定法だ」と見分けていますか?

 よくある誤解に「ifが付いたら仮定法」というものがあります。これは大人も間違えやすいポイントなので、改めてチェックしておきましょう。

If it rains tomorrow, I will stay home.
もし明日雨が降れば、私は家にいるつもりです。
『大学入試 ゼロから覚醒 はじめよう英文法』p. 108より引用

 この英文において、「雨が降る」ことは“仮定法”(=この文章は仮定法)でしょうか?