DX180社図鑑 株高&高給はどこ?#17Photo:kentoh/gettyimages

IT人材が不足する中、IT・DX企業が今後競争を勝ち抜くためには、より良い待遇で優秀な人材を引き付けることが欠かせない。そこで、特集『DX180社図鑑』(全20回)の#17では、DX企業各社の「3年後の予測年収」をダイヤモンド編集部で独自に推計し、全171社のランキングを作成した。3年後の高年収企業は果たして、どんな企業なのか。その顔触れを見ていこう。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)

IT・DX企業の「3年後の年収」を独自試算
トップに輝いたのは?

 新型コロナウイルスの感染拡大以降、デジタル化の需要の高まりなどを背景として、ITやDX(デジタルトランスフォーメーション)関連企業の好業績が続いている。

 足元では、一時の“特需”は過ぎ去ったものの、社会全体のデジタルシフトの動きは変わらず、多くの企業にとって追い風が続きそうだ。

 そこで気になるのが、各社の年収動向だ。

 IT人材の不足が叫ばれる中、IT・DX企業が今後競争を勝ち抜くためには、より良い待遇で優秀な人材を引き付ける必要がある。すなわち、年収の絶対額は、今後の企業の競争力を左右する重要なバロメーターの一つといえるのだ。

 そうした観点から、今回、統計専門調査会社おたにの協力を得て、IT・DX関連企業の「3年後の年収」を独自試算した。ランキングの対象は、システムや通信を主体とするIT関連企業のほか、DX人材の採用支援などの観点から人材関連企業を中心にダイヤモンド編集部が独自にピックアップ。その上で、試算に必要なデータを取得できる計171社を集計した。

 試算では、3年後の平均年収が1000万円を超える企業は13社もあるという結果となった。トップには、2023年の平均年収から350万円以上も増加した通信系の超メジャー企業がランクイン。上位にはそのほかにも、医療情報サイトを運営する急成長企業のエムスリーや新進気鋭のコンサルティング企業、老舗システムインテグレーターなど、納得の大手どころがずらりと並ぶランキングとなった。

 次ページでは、IT・DX関連企業の「3年後の予測年収」全171社のランキングを一挙公開する。足元の実績だけでは分からない「将来の高年収企業」を、じっくりと確認してみてほしい。