齋藤さんが思う
ロードスター本来の姿は「1.5」

F:馬力差はどれくらいでしたっけ?

齋:1.5リットルが136馬力で、2リットルが184馬力です。

F:なんと4割増!プラス500ccの馬力差は圧倒的ですね。もし両車を並べて競争させたらどうなるのですか?

齋:比べ物になりません。2リットルのほうが断然速いです。でもロードスターの良さって、絶対的な速さじゃないんですよね。ライトウェイトオープンスポーツカーなので、「軽さを楽しむ」のがロードスターの本来の目的ですから。

F:馬力差は48馬力。重量差はどれくらいあるのですか?

齋:70kgほどですね。

F:そんなに。たった500cc増えるだけで70kgも増えるのですか。

齋:快適装備も変わるので。一概には言えませんが、パワーが増えるので駆動系がごっそり変わるんですよ。ミッションからプロペラシャフト、ドライブシャフトまで、全部違うものなんです。エンジン本体だけなら、それほど大きく変わりません。基本的にクルマって、パワーを上げれば上げるほど必然的に重くなってしまうので。

2リットルエンジンはロードスター専用。
2018年に改良しました

F:なるほど~。ちなみに齋藤さんならどちらを選ばれますか?

齋:僕はもちろん1.5の方です。これから日本の市場でも、ソフトトップの2リットルを出すことを検討していますが、僕が買うのは1.5リットルです。日本で乗るなら1.5がベストです。アメリカやヨーロッパとは道路事情が違いますし。

 ただ、2Lエンジンはロードスター専用に開発したものなのですが、RFが出た頃は6800回転までしか回らなかったんですね。スポーツカーとしてはちょっと物足りなかった。でも2018年にお金をかけてしっかり7500回転まで使い切って回るようなエンジンに改良しました。1.5、1.5と繰り返し言いましたが、実は2リットルもメチャ良いのを出せるよう頑張っていますので、どうぞご期待ください。

F:最後にちょっとエグいことを伺いますが。

齋:はい。なんでしょう。