ロードスターって
ちゃんと儲かってるの?
F:ロードスターって、キチンと利益が出ているのですか?電装系にしろエンジンにしろ駆動系にしろ、開発に大変なお金がかかっているようですが、ちゃんと利益は出ているのでしょうか。
齋:出ています。もちろん出ています。これは言ってもいいのかな?……マツダの中でもトップクラスの利益率です。一番とは言いませんが、それに近いくらいに利益が出ているクルマなんですよ。ロードスターは。
F:メッチャ優秀じゃないですか!
齋:はい。世界中のどこに出しても恥ずかしくないぐらいに、ビシッと綺麗なビジネスをしています。でなきゃ続けられませんよ。「スポーツカーはメーカーの看板だから」、なんて言って赤字を垂れ流す商売をしていたら、ロードスターなんて簡単に消えてしまいます。そのためにはやっぱり数です。台数が出るから続けられる、利益も出る。台数が出なければいけません。そして台数が出るためのクルマ造りをしなければいけません。
F:なるほど。大変勉強になりました。今日はありがとうございました。
一同:ありがとうございました!
![マツダ ND型ロードスター](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/b/4/650/img_b48d70c0529bc6c6fa5eec95504d0773569419.jpg)
「スポーツカーでも、台数が出なければ続けられない。続ける意味がない」。NB、NCロードスターの開発主査を務められた、「ミスターロードスター」こと貴島孝雄さんも、以前同じことをおっしゃっていました。
マツダは営利企業。ボランティア団体ではありません。一部の好事家が喜ぶマニアックなクルマを、赤字上等で売り続けたら会社が傾いてしまいます。「良いクルマを造る→たくさん売れる→開発コストをかけられる→良いクルマになる→たくさん売れる」、こうした好循環が生まれている。
10年目のロードスターはこれからどのように進化していくのでしょう。期待とともにウォッチし続けようと思います。
(フェルディナント・ヤマグチ)