経理担当者も、この事態を恐れて確認を取ったはず。にもかかわらず、結論をひっくり返されて有価証券報告書をタイトな納期で作り直しさせられるのですから、たまりません。

 さらに、TOB期間中の決算訂正であったことも災難でした。当初の予定ではTOBは23年11月21日で終わる予定でしたが、延長を余儀なくされ23年11月29日にまで延長されました。

 いなげやが公表した「過年度の有価証券報告書等に係る訂正報告書の提出(過年度決算の訂正)に関するお知らせ」(以下画像)には、「(略)同期に計上した繰延税金資産のうち、資産除去債務に相当する金額について監査内容を再検討した結果、計上を認めたことに係る過失が判明したとして過年度に遡った取り崩しを一方的に要請してきました」「(略)同監査法人に対して訂正要請撤回を申し入れいたしましたが、同監査法人は納得できる説明もなく受け入れませんでした」といった記述があり、憤りが感じられます。

スーパーいなげや、監査法人にブチギレ!そりゃ怒るわ…と思える納得の理由いなげやの適時開示資料。言葉の端々に怒りがにじみ出ている……
出所:2023年11月14日 適時開示資料「過年度の有価証券報告書等に係る訂正報告書の提出(過年度決算の訂正)に関するお知らせ」より一部抜粋 拡大画像表示