追い風の中の民主党大会
米大統領選、流れが大きく変わった
米国大統領選挙は、シカゴで民主党全国大会(8月19日~22日)が開催されており、残り2カ月半の最終コーナーに差しかかった。
民主党大会は、党の政策綱領を採択するとともに大統領候補となったハリス副大統領と副大統領候補のウォルズ・ミネソタ州知事のコンビが本格的に大統領選に踏み出す場となる。
バイデン大統領の「撤退」で思わぬ形で大統領候補になったハリス氏だが、直近の世論調査では接戦州で支持率がトランプ氏を上回るなど、追い風に乗っている感じだ。若さや非白人女性、若者層の支持が多いリベラル色、さらには過激なトランプ氏との好対照が武器になっている。
選挙戦でもトランプ氏との対比を前面に出し、勝利する可能性が高いとみる。
「米国第一」をかかげて外交や安全保障政策では国際協調に背を向け、「影の政府」などの陰謀論を交えて対立をあおり、時に個人攻撃を繰り返すトランプ氏には不安感を持つ国民も少なくない中で、ハリス氏のいわば「常識の力」が有権者の支持を得るということではないか。
だが、問題は大統領選後だ。