日経平均株価は「再び乱高下」か「年末4万円台回復」か、鍵は米国景気の行方Photo:JIJI

日銀総裁発言が発端になった
「利上げ継続」で8月は大荒れ相場

 日経平均株価は、2024年8月1日から8月5日の3営業日で7600円超(19.5%)の大幅下落となった。5日には4451円安で1987年のブラックマンデー翌日を超える史上最大の下落幅となり(下落率は同日に次ぐ第2位)、衝撃が広がった。

 急落の発端は、7月31日の植田和男日本銀行総裁の会見とみられている。この日、日銀は今年3月のマイナス金利解除に次ぐ0.25%の追加利上げを決めた。決定直後は為替市場・株式市場とも目立った動きはなかったが、日本時間の取引終了後に行われた会見で植田総裁が「年内のさらなる利上げ」を示唆し、政策金利の到達点として「0.5%は壁とは思っていない」といった趣旨の発言をした。

 為替市場が円高に動き、日本株の先物市場では株価が急落し始めたのはこの直後からだ。

 このところは、ドル円相場は1ドル140円台半ばで推移し、日経平均株価は3万8000円まで戻るなど、いったん落ち着きを取り戻したように見える。

 今後はどうなるのか。鍵を握るのは、米国経済の行方だ。