大した資産もないのに「何に投資したら儲かるか」など考えてもムダです。100万円を運用して、利回り10%だとしても10万円にすぎません。

 それよりも本業で“稼ぐ力”をつけて収入を増やしていけば、1000万円単位の資産を築くこともできます。本業でキャッシュを生み出しつつ、運用資産を拡大していけば、数千万円単位の老後資産を確保するのはそう難しくないでしょう。

 もちろん、若い人が経験とスキルを磨くために投資をするのはかまいません。経済の勉強になりますし、世の中の動きにも敏感になります。自分の仕事にもプラスの作用が期待できます。

 ただその場合、インデックス型投資信託の自動積立やロボアドバイザーの利用はあまりおすすめしません。特に2024年から新NISA(少額投資非課税制度)がスタートし、インデックス型投信の人気が高まっていますが、私は株式の個別銘柄への投資を推奨します。

 なぜなら、自分で銘柄を選択し投資することで、投資におけるリスク・リターンの意味を肌感覚で理解できるようになるからです。最初から「人任せ」では、投資の経験とスキルを磨くことができません。

 そうしてある程度まとまった資産ができたら、あとは運用のプロに任せればいいのです。