午前中は脳のゴールデンタイムを活用して、集中して仕事をバリバリとこなす時間帯だ。昼を過ぎて空腹になり、仕事の能率が落ちてきたら、ランチのために外出しよう午前中は脳のゴールデンタイムを活用して、集中して仕事をバリバリとこなす時間帯だ。昼を過ぎて空腹になり、仕事の能率が落ちてきたら、ランチのために外出しよう(写真はイメージです) Photo:PIXTA
*本記事は本の要約サイト flier(フライヤー)からの転載です。

おすすめポイント

 仕事のやる気が起きない、どうしても早起きできない、やってもやっても仕事が終わらない、いいアイデアが浮かばない。これらはビジネスパーソンの多くが抱える悩みだろう。本書を読めば、これらの悩みを解決するヒントが得られるはずだ。

『脳を最適化すれば能力は2倍になる』書影『脳を最適化すれば能力は2倍になる』 樺沢紫苑著 文響社刊 1265円(税込)

 本書の著者は『アウトプット大全』や『神・時間術』、『精神科医が教える 幸せの授業』などといったベストセラーで知られる精神科医、樺沢紫苑氏だ。次々にヒット作を上梓する樺沢氏の今作のテーマは「脳内物質」。脳内物質をうまく分泌させ、仕事の精度と速度を上げる科学的な方法を教えてくれる。

 私たちの脳内には100種類以上の脳内物質が存在しているそうだ。本書ではそのうち、ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン、セロトニン、メラトニン、アセチルコリン、エンドルフィンの7つを取り上げている。樺沢氏によると、これら7つの脳内物質は「あなたのモチベーションや働き方を変え、あなたの人生まで変えてくれる奇跡の物質」であるという。

 たとえば「仕事のやる気が起きない」という悩みを手っ取り早く解決したいなら、運動によってドーパミンを分泌させるのが効果的だそうだ。そう言われると、昼休み、最寄りのコンビニではなく少し遠いカフェでコーヒーを調達しようかという気持ちになってくる。

 本書ではこのように、樺沢氏の他の著作と同様、科学的な裏づけのあるノウハウがわかりやすく紹介される。どれも「ちょっと試してみよう」と思える、楽しそうなものばかりだ。科学的に効果のある仕事術を取り入れ、仕事をサクサク進めたい人にぴったりだ。(庄子 結)