「いいところ」は言葉にしないと伝わらない

 対して、職場の雰囲気をよくできる人は、積極的に人のいいところを本人に伝えます。たとえば、書類の印刷をお願いしたとき、「〇〇さん、仕事速くて助かったよ」などと言うのです。

 ほかにも、「資料見て思ったけど、仕事が丁寧だね」、「苦労しながらも頑張ったのが伝わるよ」など、人のいいところを都度言葉にします。

 大人として働くと、当たり前の基準が高くなるので、褒められることが減ります。「仕事は速くて当たり前」「丁寧なのは当たり前」という風潮がありますが、本当でしょうか。私は仕事が速いのも、丁寧なのもすごいことだと思います。

 加えて、こういった「当たり前文化」は、人から感謝の気持ちを奪ってしまいますから、職場のモチベーションも下がります。いいことは1つもないですよね。

 だからこそ、職場の雰囲気をよくできる人は「人のいいところ」をちゃんと本人に伝えるのです。言われた側は嬉しい気持ちになりますし、人によっては思わぬ自分の強みに気がつくこともあるでしょう。

 もちろん、なんでもかんでも持ち上げればいいわけではないですが、いいところは伝えるべきでしょう。