「ただ聞いているだけ」という
リーダーは不要

 2番目が「衆知を集める雰囲気をつくること」です。

 松下幸之助さんは一人ひとりの知恵を結集して経営を行う衆知を集める経営を大切にしていましたが、会議では衆知を集める雰囲気作り、誰もが前向きな発言・議論ができる雰囲気がとても大事です。そのためにはリーダーの余計な口出しは無用ですが、常に黙っていろと言いたいわけではありません。

 論語に「大徳は閑を踰えず。小徳は出入すとも可なり」とあるように、大きく軌道を絶対外れない一方、小さな方向違いならば、口出しは無用です。

 そして、会議の方向が会社の目指すミッション・ビジョン・ウェイ、あるいは理念などの重要な考え方や方針に反する方向へ向かい始めたら黙認していてはいけません。それは絶対に外してはいけないところで、違った方向へ行く議論をただ聞いているだけというリーダーは存在意義がありません。