衆院本会議で第102代首相に指名された自民党の石破茂総裁衆院本会議で第102代首相に指名された自民党の石破茂総裁 Photo:JIJI

石破新首相指名、株価は下落だが
日銀利上げ再開には順風!?

 自民党総裁選で勝利した石破茂元幹事長が10月1日、国会で首班指名され新政権が発足した。

 日経平均株価は、積極財政・利上げ反対派の高市早苗前経済安全保障担当相が総裁選の決選投票で敗れたこともあって、総裁選直後、さらには週明けの9月30日も大幅下落した。

 だが、金融正常化を進める日本銀行は石破政権誕生でひとまず安堵といったところだろう。

 もし高市氏が勝っていれば、日銀を取り巻く政治環境は激変し、日銀の追加利上げや金融政策の正常化のハードルは絶望的なほど高まっただろう。それどころか、異次元金融緩和への逆戻りを余儀なくされたかもしれない。

 石破新首相の経済政策はまだ具体化していないが、経済政策では岸田政権の継承を掲げており、これまでの利上げについても理解を示している。

 日銀が、岸田首相の時ほど政権との良好な関係を築けるかどうかは何とも言えないが、少なくとも石破政権誕生は、金融政策の正常化を進めるのには順風、“高市政権”になったことを考えるとむしろ追い風といえるかもしれない。