自動車教習所はいつ
どのようにして始まった?

 日本初の自動車教習所なるものは、1915年(大正4年)に設立された「東京自動車学校」だと言われています。ただし、この学校は運転免許制度が始まる前に設立されているので、運転を教える施設ではありますが、現代の自動車教習所とは別物と思ってください。

 現代の自動車教習所に近い存在と言えるものは、1933年(昭和8年)頃に登場します。運転に関する「技倆(技量)証明書」を発行する学校を卒業し、技倆証明書を提出することで運転免許を取得できるようになります。

 そうして、現在の自動車教習所制度が始まるのが1960年(昭和35)年で、道路交通法による「指定自動車教習所制度」が発足します。この指定自動車教習所が、私たちが今、いわゆる教習所と呼んでいる施設です。

 指定自動車教習所は、「公認教習所」とも呼ばれています。免許を取得するプロセスはまず、仮免許の適性検査と学科試験、実技試験に合格し、路上教習を経て本免許の適性検査と学科試験、実技試験を受けます。指定自動車教習所ではこのうち、本免許の適性検査と学科試験以外を教習所内で受けられるのが最大の特徴であり、メリットです。

 この指定自動車教習所(公認教習所)に対して、「非公認教習所」というものが存在します。非公認教習所は、全ての適性検査と試験を、運転免許試験場で受ける必要があります。何度も足を運ぶのはとても面倒ですが、一方で、メリットもあるのです。