手で書くこと、それは紙の上で思考することです。思考は言葉となり、文章となり、ビジュアルとなります。想い出は物語になります。アイディアはプロジェクトに変貌します。メモからは展望が生まれます。私たちは、書き、理解し、それを深め、見つめ、思考するのです――手を使って。
堤 藤成 著
手で書くとは、身体で思考すること。これはまさに日記帳やノート、手帳などに「紡ぐこと」の価値だと思います。なぜなら、その言葉を書くときに込めた泥臭い手間ひまがカタチになっているからこそ胸を打つからです。
ロケットも、文房具から生まれた。
(トンボ鉛筆/岩崎俊一)
このトンボ鉛筆のコピーは、あらゆる文房具への肯定です。
紙と鉛筆の上で、何事も行動を起こし、数のゲームを楽しみ仮説を立て計測すること。そして行動の結果を、気づきとして得ること。手書きの文字の歪みやクセが魅力や味わいに変わるように、こうしたフィジカルな行動から、経験からしか生まれない新たな気づきが生まれます。
失敗を怖がり「完璧主義」に留まって動けないなら、いっそ「寛容主義」になること。行動にあらわし、気づきを得て移り変わる人こそが、進化していけるのだから。