仕事の滞りをなくしたいなら、現状や進捗を確認する会議のタイミングは月曜日の午後はその週のメインワークに取りかかるべき時間帯だ。本格的に仕事に取り組もうとした途端、会議が始まると、社員のモチベーションは下がる(写真はイメージです) Photo:PIXTA
*本記事は本の要約サイト flier(フライヤー)からの転載です。

「『早起きは三文の徳』はウソだから
早朝に期待するな」

 自分の時間をうまく使えていない、仕事の効率が悪い、資格試験の勉強が進まない、人づきあいが苦手、納得のいく人生設計と資産形成計画ができていない……これらはそれぞれ独立した悩みに見えるが、本書『はかどる技術』によると実はすべて「滞り」が原因だという。

 本書の著者、鈴木邦成氏は物流エコノミストとして、大学で研究室を持ったり、物流関連企業と共同研究したりしている、「物流・ロジスティクス」領域のプロフェッショナルだ。鈴木氏は学生やビジネスパーソンと交流する中で「物流の視点からのアドバイスは、人の悩みの滞りをなくす共通点が多い」「学生・社会人問わず、悩みのほとんどは『滞りをなくす』という視点から物流のセオリーを当てはめていくと、解決できる」と気づいたのだという。本書ではその気づきのもと、時間・仕事・勉強・人づきあい・人生設計とお金の「滞り」をなくすためのアドバイスが詰め込まれている。

 どれも目からウロコの指摘・アドバイスばかりだが、特に多くの人を驚かせるのは「『早起きは三文の徳』はウソだから早朝に期待するな」だろう。起床後すぐは集中しづらいものだし、特定の時間帯に期待しすぎると、うまくいかなかったときの挫折感が大きくなるからだそうだ。要約者自身、ドキリとさせられる指摘だった。

 努力しているのにうまくいかないのは、もしかすると「滞り」のせいかもしれない。本書を読んで、「滞り」の解消に目を向けてみてはどうだろう。(庄子 結)