現地は、まさに「真の情報」の宝庫です。生きているエビを見るために海に行ってみたら、「エビはもともと黒い！」ということがわかった。しかも、その海にはカニもいて、「なんとカニも、鮮やかな赤色は調理後の姿で、もとは黒っぽい色をしている！」とわかった。この現地現物を体験した子どもは、今度は、エビだけでなくカニまでも、自分の目で見て確認した真の情報をもとに、いきいきとリアルに描くことができるでしょう。何事にも共通して言えることですが、有益な付随情報は、現物を求めて現地に足を運んだ人だけが得られる宝なのです。
ビジネスパーソンにとっての “赤いエビ ”“赤いカニ ”に要注意
ビジネスパーソンにとって、真の情報に基づく洞察が成功の鍵を握ります。日常的に触れる情報の多くは、他者によって加工されたものであり、それをそのまま受け入れるだけでは本質に迫ることができません。「赤いエビ」や「赤いカニ」の例にあるように、調理された姿だけを見て、本来の姿を知らないままにしておくことは、自らの成長やビジネスの成果に限界をもたらします。
山本大平著『消耗せずに成果が出る「情報の捨て方」』 （三笠書房刊）
現場に足を運び、現物を自分の目で見て確認することが、より深い理解をもたらし、他者との差別化にもつながります。真の情報を自分でつかむことは、単なる知識の蓄積ではなく、新たな視点を得て自らの価値を高めるチャンスです。現地現物を体験することで、得られる洞察は、他者との会話や表面的な情報に比べ、はるかに豊かで深いものとなり、それがビジネスの世界で大きなアドバンテージとなるでしょう。
それゆえに、余計な情報を捨て信頼できる情報を得たければ、自ら行動し、現地現物で確認することが不可欠です。現場で得た洞察は、単なる数値や報告とは異なり、深い理解をもたらします。実際に自分の目で確かめることで、他者が見落とす本質に気づき、新たな視点を得ることができるでしょう。ビジネスで成功するためには、表面的な情報にとらわれず、「赤いエビ」「赤いカニ」を超えた真実をつかむ力が求められます。
