また、最初の段階で、自分たちに不利になる方向に話がいかないように話をつぶしてしまうといったことも行われる。

「それは今日の話題ではない」

 誰かが自分の弱みにつながりかねない話を持ち出した際に、このような言葉を使って、提起された問題や意見が今回の会議で採り上げられないように排除するのである。

会議の中盤の大声
目的:主導権の確保

 中盤では、すでにいくつかの意見や提案がなされている状態である。ここで大声を出すことは、自己の主張を強調し、他の意見を抑えつつ議論をコントロールする試みだといえる。意見の対立が顕著になるタイミングでもあり、自己の立場を強固なものにしようとする動機が働いている。

「現実的に無理なことを議論しても仕方がない」

 このフレーズは、提案された変更やアイデアが実現不可能であると主張して、追加の討議を抑制するために用いられる。

「上がOKと言うわけがないだろ」

 これもまた提案された変更やアイデアが上司によって認められないと主張して、さらなる討議を抑制する。

「今それを話す時じゃない」

 これは、特定の意見や議論がタイミングに適していないと主張することで、その話題を遅らせる、または避けるために使われる。